新しいギター

April 23, 2019

新しいギターを買った。アコースティック・ギターでもエレクトリック・ギターでもなく、クラシック・ギターを。

 

 

先月末にリリースされたソンコ・マージュの音源とレコ発ライヴが余りにも素晴らしく、一音楽人として彼我の差を突き付けられたように感じて激しく打ちのめされたが、一音楽ファンとして大いに感銘を受けた。ソンコ・マージュが弾くクラシック・ギターの一音々々から迸る魂の熱量の凄まじさは言葉では言い表しようがなく、その深さと重厚さを湛えた響きに完全に魅了されてしまった(言うまでもないがその歌も途轍もなく素晴らしいものであった)。

 

ソンコ・マージュはその名(ケチュア語で「心の川」の意)とヌニェスというギターを師であるフォルクローレの巨人アタウアルパ・ユパンキから贈られたという。調べてみるとヌニェスというのはギターのメーカーであることがわかった。日本国内でも手に入るものなのだろうか、手に入るとして果たしてそれは自分でも手が届くものなのだろうか。調べてみたところ、中古で販売しているという情報が一件ヒットした。高い。が、べらぼうにというわけではない。手が届き得ると知ってしまったら弾いてみたくなる。居ても立っても居られず先日ショップに行き、ヌニェスを試し弾きさせてもらった。

クラシック・ギターの音の良し悪しは正直よくわからない。が、それでも一音爪弾いた瞬間に「これしかない!」と感じた。他にも4〜5本試し弾きさせてもらったが、音の良さはヌニェスがずば抜けていた。一番の気掛かりだったネックの太さ、厚みは弾きづらいという程のものではなく(クラシック・ギターはネックがアコギやエレキよりも太いので、ハイポジションにカポを装着することが多い自分にとって音以上にネックの太さが気掛かりだった。どんなに音が素晴らしいギターでも弾くことが出来なければ意味が無い)、寧ろ意外な程にストレスを感じずに弾くことが出来た。慣れれば問題無いだろう。暫くの間、思いつくままに自分の曲をあれこれ弾いてみた上で改めて「これしかない!」と思った。高くつくが、俺は弘法じゃないから筆は選ぶ必要がある。買うなら一生ものだろう!と思い、ヌニェスを購入した。

 

ヌニェスを購入してから一週間経ったが、毎日の練習が楽しくて仕方がない。ソンコ・マージュ『大地に生きる』収録曲の中で特に好きな曲を数曲選んで耳コピし、その流れで自分の曲のギターアレンジを練り直す。自分の曲に応用出来る弾き方を発見する度に嬉しくなる。そして日に日に自分の手にヌニェスが馴染んでいくのがはっきりとわかる。お店で試し弾きした時に感じた若干の弾きづらさは最早全く感じない。一生懸命弾き込めばギターは応えてくれるものだ。

ギブソンJ-50が不調な今現在メインとして使っているヤイリのアコギは、買った当初は酷い言われようだった。今でも覚えているのは「そのアコギ、マンドリンみたいな音だね」という言葉。誰に言われたかは覚えてないが、それでもめげずに弾き続けた。数年後の或る日、THE GROOVERSの藤井一彦さんに「そのアコギ、目茶苦茶良い音してるね」と言われた時は物凄く嬉しかった。ヌニェスも同じように大事に弾き続けていきたいと思う。

 

俺はこれで更なる高みを目指します。

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