フルハウスにて

August 3, 2018

『境界の町で』の著者、岡映里さんの朗読会に行ってきた。場所は柳美里さんが福島県南相馬市小高区に立ち上げた書店フルハウス。新作の朗読を聴けただけじゃなく、何と1曲歌わせてもらった!日帰りの強行軍だったけど、スケジュールをやり繰りして行って良かった!と思える素敵な一日だった。

 

なぜ岡映里さんの朗読会で歌うことになったのか、そもそもどうして知り合ったのかと思う人がいると思うので、以下に簡単な経緯を。

 

『境界の町で』を買ったのは3年前。ツアー『俺たちの旅』に出る直前のこと。プロローグだけ読んで、後はツアーの移動中に読むつもりだったんだけど、目茶苦茶吸引力のある文章で「続きが読みたい!早くツアー始まらないかなぁ」と思ったことを今も覚えてる。あの時から現在に至るまで何度も読み返している大切な本。まさか後に岡さんと出会うことになるなんて思ってもみなかった。

岡さんと繋がったのは数ヶ月前、ツイッター上でのこと。自分の音源を鳴らしている~という岡さんのツイート(下の画像参照)を見て驚き、感謝のリプライを送り、後日『孤独の音楽』を送らせてもらった。その後DMで何度かやり取りをさせてもらう中で、新作の小説のタイトルとして「想いが言葉に変わるとき」を使わせてもらえないか?との打診があり、迷うことなく即快諾させてもらった。朗読会が行われるのは作家である柳美里さんの本屋フルハウス。目茶苦茶行きたい!元々この日は予定が入っていたんだけど、スケジュールの調整がギリギリで間に合い行けることになった。「ギター持って行って良いですか?」と尋ねたところ柳さん共々快諾して頂けたので、ギターを抱えて新幹線に飛び乗り、小高へと向かった。

 

 

 

朗読会は二部構成。前半は『境界の町で』のプロローグの朗読からスタート。忘れようにも忘れられないあの日あの時の記憶が蘇ってくる。朗読会に来た他の人たちも自分同様にあの日のことを思い返しながら聴き入っていたんじゃないだろうか。あの時自分が何処でどうしていたか、その記憶がきっとそれぞれの心に深く刻まれていると思うから。時々言葉を詰まらせながら朗読する岡さんもまた、あの日のことを思い返しているんだと思った。朗読会初体験の俺には上手い下手はわからないけれど、心を動かす声、言葉だと思った。色んな意味でグッときた。

 

朗読の後は岡さんと柳さんでのクロストーク。二人の関係性を知ることが出来て、両者のファンにはたまらない時間だったんじゃないだろうか。岡さんがかつて柳さんの担当編集を務めていたこと、『境界の町で』を書き上げるまでの間、柳さんが岡さんを激励し続けていたこと等々。興味深い話を沢山聞くことが出来た。

 

休憩を挟んでの後半は新作『想いが言葉に変わるとき』の朗読からスタート。いずれ世に出ると思うので詳しくは書かないけれど、『境界の町で』と地続きの作品だと思った。ノンフィクションでありながら私小説として読むことも出来る『境界の町で』に対して、『想いが~』は丁度その逆という感じ。一枚のコインの表と裏のようだと思った。余り書き過ぎるとネタバレになるので、伊藤計劃『虐殺器官』の登場人物ジョン・ポールにまつわる或るエピソードを思い出したということだけ付け加えておく。

現在、物語を膨らませ続きを書いているとのこと。完成が凄く楽しみ。noteでの公開ではなく、本として出版して欲しいな。形のある本としてそれを手に取りたい。

 

朗読の後、「想いが言葉に変わるとき」を歌わせてもらった。あの場にいた人達全員が「この人、誰?」状態だったと思う。ロクに自己紹介もせずに歌い出してしまったし。ともあれ歌を聴いてもらえて嬉しかった。

 

歌の後は再び岡さん柳さんのクロストーク。何故か俺は退席せずに、お二人に挟まれる形となった。岡さんも柳さんも知識量が半端じゃなく、「迂闊に口を挟んだら自分の無知さが露呈するぞ!」と思い、地蔵に徹した(苦笑。

その後、来場者を交えての質問コーナーを挟み、和やかな雰囲気の中での即売会&サイン会で岡映里新作朗読会は幕を閉じた。岡さんの新作をいち早く聴くことが出来、いつか行って見たいと思っていたフルハウスに行くことが出来て本当に嬉しかった。前日の思い付きにも関わらず飛び入りで歌うことを快諾してくれた岡さん、暖かく迎え入れてくれた柳さん、どこの馬の骨ともわからない男の歌を聴いて下さった皆さんに感謝です。

 

 

 

朗読会の後、フルハウスの本棚を端から端まで物色させてもらった後、フルハウス号で原ノ町駅まで送って頂いた。写真は滑り込みアウトで電車を逃した俺です。

 

 

 

次の電車の発車時間まで原ノ町駅近くのコンビニでビールを飲んでいたら携帯が鳴った。「今どこ?」。以前からお世話になりまくっているモリタミュージック店主の彦ちゃんからのメッセージだった。仙台での仕事からの帰りとのことで、「10分後に行くよ」と原ノ町まで来てくれた。実はこの日、泊まっていくか日帰りするか決めずに家を出た。もし彦ちゃんに会うことが出来たら、彦ちゃんの体が空いているようだったら泊まっていくのも良いなと思っていた。残念ながら彦ちゃんはこの後、翌日の仕事のための仕込みがあるとのことで泣く泣く東京に帰ることにしたんだけど、相馬駅への道すがら、以前二回ライヴをやらせてもらったフード&バー101に寄ってくれて、オーナーのSさんにも会うことが出来た。電車に乗り遅れた時は正直ちょっと焦ったけど、結果的にお世話になった人達に会うことが出来て良かった。

 

帰りの新幹線の中、岡さんとの出会いから今日の日までのことを振り返りながら、新しい出会いが久しぶりの再会に繋がった今日という日のことを忘れたくないなぁと思った。

 

改めて岡映里さん、柳美里さん、朗読会に来場して下さり歌を聴いてくれた人達に感謝です。ありがとうございました。彦ちゃん、Sさん、久しぶりに元気な顔を見ることが出来て嬉しかったです。次ぎ会う時は心ゆくまで飲みましょう!多謝&再見です!

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